ライフドアすわについて

センター長あいさつ 

 

 

 2025年問題、すなわち2025年に団塊の世代が後期高齢者75才となるからいろいろ準備を進めるように。しかしいよいよその年になってしまいました。日本の少子高齢化の進みようは世界でも突出して異例で極端であり、その実情は周囲を見回してみれば容易に目の当たりにできます。いかに子供が少なく孤独高齢者が多いか、よく分かる状況であります。

 この事態は早くから予想されていて、平成12年に「介護保険制度」が始まりました。ケアマネジャーが介護サービスを調整し、介護施設が整備され、「高齢者を社会制度で支える」ことが始まりました。その次にあらゆる職種・住民が関わって「高齢者を地域で支える」地域包括という概念が生まれ、平成17年に各自治体に「地域包括支援センター」ができました。そしてさらに高齢者の認知症やフレイル(筋力低下)が社会問題となり、それまでの「介護面」に加え「医療面」も組み合わせる必要が出てより複雑となり、「高齢者を支える」ということがどんどん拡張し関わる関係者をうまくつなげることを専門にするチームが必要となりました。それが「介護と医療の連携推進」です。平成26年に各市町村でこれを作ることとされ、諏訪市は諏訪市医師会に委託をして平成29年に「ライフドアすわ」が誕生しました。県内で一番手。現在専従職員5名で奮闘しています。

 ライフドアの事業は「1.在宅医療・介護連携推進事業」、「2.生活支援体制整備事業」、「3.認知症総合支援事業」、「4.地域ケア会議推進事業」の4部門で構成しています。それぞれ、訪問看護やケアマネジャーの活動を支援したり、専門職の研修会を企画したり、施設や人員など各リソースを把握して施設マップを作ったり、高齢者の生活支援や介護予防、支え合いの地域づくりを企画したり、認知症関連の様々な啓発や企画、地域包括と連携して認知症初期集中支援チームによる初期支援を行ったり、その他医療・介護にかかわる多職種連携会議などネットワークづくりを行ったりしています。詳しくは各項のページをご覧ください。

 またさらに大きなテーマとして、『人生会議(アドバンス ケア プランニングAdvance Care Planning)』があります。これは、誰もが寿命があって最期はかならず病気をするか身体が弱り、命が終了になる、、、その誰もが分かっているはずのことを、前もって自覚して、具体的に自分はそうなったらどこでどうしたいのか、それを元気なうちからいつも自問して、いろいろ相談をする、ということであります。そしてそれをしっかり意識づけるために家族など大事な人に直接聞いてもらい、その都度書面にも書いておく、そういうプロセスのことであります。ライフドアすわで、その書式も作りました。これを普及していきたいと思っています。それは、ライフドアすわの究極の取り組みであります。

諏訪市地域医療・介護連携推進センター
ライフドアすわセンター長 高林 康樹

開設経過について

 人生のファイナルステージをどう生き抜くのか。

 最後まで、自分で食べたい。そして歩きたい。買い物もしたいし、風呂に入りたい。できるだけ自宅で過ごしたい。どれも自分一人の力だけでは解決できません。顔の見える関係づくりは、医療と介護だけではなく、地域そのものを作り上げていく努力と仕組み作りが求められています。完璧なものはありませんし、その地域、地域によって異なる多様性を甘受しなければできません。

 さて地域包括ケアシステムの構築。何とか実現に漕ぎつけようと平成27年より、諏訪市においても諏訪赤十字病院・諏訪市医師会・介護福祉施設などが集まって検討がされていました。地域包括ケアサポートセンターの構想をどのように具体化するのか、長い期間の検討があったわけですが、医療と介護、この二つをつないで実際に活動させるには、大きな溝がありました。医療を知り、介護に携わる。それだけでも限られるのに、市民ボランティア活動との関わりや認知症が解かることも必要になる。いったいどうしたらできるのか?とても諏訪市医師会だけでできる事業ではありませんでした。

 小松郁俊医師会長(当時)を中心に、その趣旨の把握から始まり、組織を構築し、人材を確保し、事業内容を組み立て、場所を改装しました。

 そして諏訪市医師会・諏訪赤十字病院・諏訪市社会福祉協議会が協力して、「諏訪市地域医療・介護連携推進センター」を諏訪市医師会館に設置して、代表して諏訪市医師会が受託することになりました。

 そして平成29年4月に「諏訪市地域医療・介護連携推進センター」を医師会館に開設し、準備活動を開始することができました。そして7月9日に小松郁俊センター長・宮坂圭一センター長代行(当時)のもとに、金子諏訪市長、大和諏訪赤十字病院院長、松木諏訪市社会福祉協議会会長など多くの参列者を迎えて、正式な開所式を挙行し事業を開始いたしました。

 正式名称は、「諏訪市地域医療・介護連携推進センター」ですが、たいへんに長い名前なので「ライフドアすわ」と、愛称をつけました。「誰もが、いつでも困ったときに、その扉を叩いていただけるように。そしてその扉を開ければ、自分の生命をつないでいくことができるように」、これからも活動してまいります。

 諏訪市地域包括センターと協働しながら諏訪市全体として、医療と介護の連携を模索し、多職種の連携を図る。そして切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制を構築していく。そのためには、諏訪市歯科医師会・諏訪薬剤師会の先生方や、特養・老健・デイサービスなどの事業所や介護職の方々、ケアマネジャーや訪問看護の方々、そして地域のボランティア活動をしている市民・民生委員などの方々と連携して事業を展開していきます。従ってその活動は、時に重層し、時に多重に、時に交錯していくことになります。この事業は従来の縦割り行政で考えることはできません。

 地域包括ケアシステムにおいて、地域の医療と介護を支える仕組みを創りあげるのに三つのポイントがあります。

  1. 医療・介護の総合的な窓口機能(ワンストップで多様な相談・問題に対応)
  2. 人材の育成と確保(多職種の連携)
  3. 住民・地域・行政への周知(双方向のコミュニケーション)

「ライフドアすわ」は、このポイントを把握した事業を展開してまいります。

 医師会が、何故、こうした事業に取り組んでいくのか、不思議に思われる方もおいでだと思います。諏訪市医師会は「支えあう医療を求めて」ということをテーマとして取り上げて活動していました。実に、一人の生命を守るためには、一つの医療機関だけでは守れない。医療機関相互の連携、介護施設や行政や市民と協力するなかで、地域全体で支えあう医療というものを目指して活動していくこと、そのことは地域包括ケアシステムの目指すものと、同じ方向を向いたものでありました。

 人の生命は、一生に一回、たった一つしか持つことができません。そして、いつか必ず終末を迎えます。人生の終末に向かってどう生きるのか、そして何をできるのか。その大切な生命に携わっている人たちが連携し、諏訪に暮らす一つ一つの生命をみんなで大切にしていきたい。困ったら、「ライフドアすわ」の扉を叩いて下さることを期待しています。

 

医師会の受託と愛称

 平成29年4月に、諏訪市医師会が「諏訪市地域医療・介護連携推進センター」を諏訪市より受託し、医師会館内に開設いたしました。
 正式名称が長い名前なので、「誰もが、いつでも困ったときに、その扉を叩いていただけるように。そして、その扉を開ければ、自分の生命をつないでいくことができるように。」と「ライフドアすわ」と愛称をつけました。

組織・関係図